このブログでは、Carmina Shoemaker で扱っている 2 つの主要な製法、ブレイクステッチとグッドイヤーウェルトの製法の違いについて説明します

製法の違いをよりよく理解するために、それぞれの靴はどの様に構成されているかを知らなければなりません。
アッパー: 足を覆う革と、足が乗る革の中底で構成されています。

アウトソール: 歩行時に地面と直接接触する靴の部分です。

ウェルト: アッパーとアウトソールを繋ぐ細い革です。グッドイヤー製法ならではの独特なパーツです。
blake vs goodyear


Blake VS Goodyear
blake vs goodyear
靴のさまざまなパーツがわかり、それらの構造が組み立て方法に関係していることがわかったので、両方の技術の背後にあるプロセスを説明し始めることができます。ブレイク ステッチでは、ウェルトを使わず、アッパー レザーと中底 とアウトソールを直接縫い付けています。グッドイヤー ウェルト製法には、次の 3 つの手順が必要です

1. 靴のアッパーと中底をまとめた部分にウェルトを縫い付けます。
2. 次に、中底とアウトソールの間の空間にコルクを詰めます。
3. その後、ウェルトにアウトソールに縫い付けます。

それぞれの製法の主な違いは、ブレイクステッチ製法はアッパーと中底とアウトソールを一度で縫い付けていて、 一方、グッドイヤー製法では、アッパーとソールの間にウェルトが介在しているため、アッパーに直接アウトソールが縫い付けられているわけではありません。


blake shoes Blake
                               
goodyear Goodyear



双方の構造の長所と短所
様々な状況に応じて理想的な靴を選択できるように、双方の構造の主な長所と短所を紹介します



Blake
長所
- 屈曲性の向上: グッドイヤーウェルトシューズと比較して少ない層で構成されている為、やや屈曲性が向上します。

- 価格:グッドイヤーに比べて構造がシンプルなため、ややリーズナブルです。

短所:
- 防水性と耐久性が低い: ブレイクステッチが中底に貫通しているため路面の水が染みやすい。

- アウトソールの交換:アウトソールの交換のためソールをはがす際に、アッパーにダメージを与える場合があります。


Goodyear
長所
- シンプルなソール交換: その構造上、オールソール修理の際に靴にダメージを与えにくいです。

- 防水性と耐久性: アウトソールを縫い付けるステッチが靴の内部に直接届いていないので、防水性と耐久性が向上します。

- 履き心地の向上: 靴の内部にコルクの層が存在し、それにより適度なクッション性があります。また、履き込む事により中底とコルクが足裏の形に馴染んできます。

短所
- より高い価格:より多くの部品の使用、より複雑な構造、および工程を担当する職人の熟練度が必要となる為です。

- 屈曲性が低い:靴内部にコルクの層がある為、ブレイク ステッチの靴と比較すると足馴染みにより時間がかかります。


屈曲性? 耐久性? 快適さ? ブレイクステッチとグッドイヤーステッチ、それぞれの製法によって靴が独特の個性を持っていることは明らかです。 Carmina Shoemaker では、各クライアントが用途に合わせてベストな選択が出来るように、両方のタイプの製品をご用意しています。

フットウェアの世界は、間違いなく選択肢と提案に満ちた世界です。 新しい靴を購入する際には、モデル、色、レザータイプ、製法など様々なオプションから最適な一足を見つけてください。